第27号(File #27:2003.12.31発行)
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HIKARU
◆ 〜HIKARU自身〜 Vol.8◆
My Thanks Giving Partyが引けて招待客達が皆帰り、バーのスタッフ達が思い思いの一杯をたしなみつつ店じまいの片付けをする中、カウンターの端で会費の集計を済ませた風太郎が溜息まじりのいつもの口調でHIKARUに言った。
「それにしてもよくもこれだけ集まったよな・・・、まったく感心するよ・・・。相当赤は出てるけど、まあ大成功なんじゃないの?」
実際のところ当のHIKARU自身が最も驚いていた。フライヤーを郵送したほとんどの招待客が足を運んでくれたうえ、欠席者からも何らか祝電や生花、あるいは差し入れのシャンパンやワインなどが届けられていたのだった。
「うん・・・、いろいろありがとね、風太郎」
「それにしても連中よく呑んだよな・・・、HIKARUの仲間なんだから当たり前かあ。50万円くらい持ち出しになりそうだけど大丈夫なの?」
「大丈夫でしょ。すぐ払えなんて言わないだろうし、それにまさか私に全額請求しないでしょう」
「・・・まったく、相変らずの性格だよな。最初から払う気ないわけ?まあその件には俺は関係ないから、元彼とそっちで適当にやってくれよな。それにしてもこれからだよな。改めて言うまでもないけど、何のためのこのパーティーかってことだよ」
「・・・、うん・・・」
「まずは何たって事業予算計画の確定、早くまとめろよ」
風太郎は、バーのFAXをプリンター代わりにしてプリントアウトしたその日の出席者名ならびに受領金額と品物、また彼らからHIKARUへの個別のメッセージなどをまとめたリストと徴収した現金をまとめてHIKARUに手渡した。
「どうするの、これから」
「もう帰るよ。これだけまず奴に渡してくるから、荷物運ぶの手伝ってよ」
「馬鹿言えよ。こんなに運べるわけないだろ・・・、今夜はこのままここで預かってもらって、明日開店前にまとめて運ぶしかないよ」
「そっか・・・」
「花だけ運んで、そのままバスルームかな。明日近くの花屋に引き取ってもらえば?」
「お花貰っても困るんだよね。お金か商品券にしてよねって感じ・・・。でも花屋さんで引き取って貰えるのかな?」
「元気な花でタダなら引き取ってくれるんじゃないの。それにしても二人じゃあ運びきれないよ。もう誰もいないの」
「ちょっと待ってて」
バーの外に出てみると、案の定数名まだ立ち話をしていたので、その中から気の置けない悪友を見つけて連れ戻したのだった。
ちさと/Vol.1に続く
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