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HiKaRu
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第29号(File #29:2004.12.31発行)
◆ 〜ちさと〜 Vol.2◆ 何時しかバーのスタッフもあがってしまったようで、レジを閉めてキャッシュレポートを作成するマスターと私達三人だけになっていた。 「僕もまだしばらくかかるから、ゆっくりしてていいよお。好きなもの飲んでてていいからあ」 結局この二人なのか・・・、HIKARUは心の中で一人苦笑する思いだった。自分でも驚くばかりのつい今しがたまでの喧騒、自分にはこれほど多くの愉快な友人がいたのだと感慨にふけるも一時(いっとき)の間(ま)、ふと我に返れば今HIKARUの目の前にはまたいつもの風太郎とちさとの二人が・・・、私は一体何をしてるんだろう???、我に返ってHIKARUは、深い溜息をつくほかはなかった。 「さすがに疲れただろ、HIKARU」 HIKARUはカウンターに入るとテーブルに四つのロックグラスを並べ、アイスペールに残っていた削りだしのラウンドロックアイスを入れて、フリーザーからホワイトラムババナクラブを取り出して順々になみなみと注いだ。何度か普段からカウンターに入って勝手を知ったるHIKARUは、スクウィザーで丸ごと一つずつのライムを絞ってそれぞれのグラスに加えて軽くステアした。 |
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